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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






私が悪いみたいに言われても…。

しかしせっかく落ち着かせたのに
これでは元の木阿弥だ。

「ほら、お菓子なんてどう?
甘くておいしいわよ」

話の先を急ぎたいのをグッと我慢して
天元がお土産でくれたグミの入れ物を
ジャナに差し出した。

「………きれい、」

涙に濡れた瞳で
彼女はその箱の中を覗き込む。

おぉ、なかなか良い反応…

「うん、そうなの。味もいいのよ、
色によって味も違うの。どれがいい?」

「あか…」

相変わらず、泣くと小さな女の子みたい。
可愛いなぁ…

「赤ね。いちご味よ」

そう言って、赤い色のグミをひとつ
ジャナの口の中に放ってやる。

「おいしい?」

「…おいしい、」

「そう、よかった」

もぐもぐと小動物のように咀嚼するジャナが
さっきよりも落ち着いたように見えて
焦っているとは思ったけれど
話を進めてもいいかなぁ、なんて…。

「今日誰と会うの」

そうして結局、そう訊いてしまった。
まだ早いかと思ったけれど…

「アシル様…」

ジャナは思った以上にすんなりと答えてくれる。
甘いものの効果って素晴らしい。
ついでに、泣いて疲れているのかもしれないな。

いやいや

そんな事よりもだ。
今、アシル、と言ったのだろうか。

会う予定があるって事⁉︎

私はその事実が嬉しくて嬉しくて
ついあれこれ聞き出したくなってしまうのを
ぐぐーっと堪えて

「そうなの」

と、なんとか平静を装って頷いた。
そっかそっかぁ、
約束とかしてるのかな。
どっちから取り付けたんだろう。
デートって事かな、どこで会うのかな…

だめだ、楽しすぎる…!

「そうなんです…。別れ際にいつも
次の約束をして下さるんです。
すごく嬉しいのに、すごく困って…」

あー!ジャナぁ!
恋してるの!可愛い!

「どうして、困るの?」

「さっきも言いましたけど…
どうしたらいいかわからなくなるからです。
会話が出来ないんです…」


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