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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






ジャナの料理の腕は確かなものだ。
前々から言っているが
店を出しても良いほどだと本気で思う。

期待しながら待つこと2週間。
私の目の前に差し出されたのは
光り輝かんばかりの真っ白なパンだった。

「試作を重ねに重ねました。
これなら睦様に召し上がって頂けると
自分でも大満足の逸品です!」

「ジャナがそこまで言うのなら
間違いないわね」

私は大きなお皿にたくさん乗ったパンを
ひとつ手に取って
それを半分に割ってみた。
すると橙がかった黄色の餡が現れ
きらきらと光って
私に食べてと言っている…

これは、マズイわ…
食べすぎてしまう予感が…。
また天元に、太ったのなんだの言われてしまう。

でもきっと無理だ。
わかっていても止められない。
この美味しさには敵わない。
…まだ食べていないけどわかる。

味の想像もつくというものだ。
だって、ジャナお手製だよ?
間違いはない。

私は期待に胸を膨らませながら
右手に持った半分をひと口齧(かじ)る。

口に含んだ瞬間に広がる
餡の香り。
甘いのにいやらしくなく、
野菜感の残る食感がクセになりそうだ。

「ジャナ‼︎」

「はいっ」

「これはだめだわ!」

「えっ⁉︎申し訳ございません!
お口に合いませんでしたか…⁉︎」

「そっちじゃなくて!
食べすぎちゃうよ!」

私が喚くと
心配そうに両腕を抱えていたジャナが
泣きそうな顔になって

「さっ最初にそう言って下さいよ!
もう…怖かったぁ…」

心底ホッとしたように胸を撫で下ろす。

「すっごく美味しいわ!
毎日食べたい!でも、きっと太るから…
3日に1回で我慢かなぁ…?」

「睦様!次はね、
桃なんかどうかなぁと思っているんです」

桃⁉︎

「ジャナ…私、
1か月後には体型が変わり果てていると思うわ…」

テーブルにがっくりと突っ伏した私を見て
ジャナはあははと声を上げて笑った。




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