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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






私には話してくれたっていいのになぁ…


あの時アシルに
ジャナを焚き付けたのは他でもない私だ。
きっと気が合うと思ったから。
その2人が仲良くしているという事実は
私にとって、すごく嬉しい事。

だけど、
こうやってそれを隠されてしまうと
少し淋しさを感じてしまう。
自分はジャナの中で特別だと思っていたからだ。
…驕っていたかなぁ?
だって私にすれば
ジャナは他とは違う、特別な存在なのだから。
でも私がそうだからと言って
ジャナにとってもそうだとは限らない。


いつか、話してくれるといいな…

違うか。
ジャナが話してもいいと
心から思えるような人に私がならなくちゃ。


だから今は、
何も言わずにただ見守っていよう。

余計な詮索はせずに。


「ジャナ、私やっぱりにんじんのパンが好き。
ちょっと甘くて…色も可愛いし」

「そうだと思ってたくさん焼いておきました!
しかも今日はかぼちゃのパンもあるんですよ、
白パンの中にかぼちゃのペーストを
包み込ませてあるんです」

「あ、『餡』ね?」

「そうですそうです!
あまぁくて柔らかいアレです」

この間まで
公務で出かけていた王子様のおみやげは
その土地の名産が多くあって、
色々なものに紛れていたのは
名前も知らない、
パンのような生地に
色んな食材が包まれた食べ物。

違う違う、
彼はその食べ物の名前を教えてくれていたんだ。
私が食べる事に夢中になって
聞き逃しただけの事…

中身はそれぞれ全然違っていて、
香ばしいお肉だったり
緑色の野菜だったり…
真っ白で少しもちっとした生地と
とても相性が良くて
私はそれが大好きになった。

その中でも1番のお気に入りは
砂糖のようにあまぁい『餡』が入ったもの。
白色だったな…
何で出来ているのかまではわからなかった。

それをジャナに話して、試食してもらった所
原料はわからないけれど
他のもので代用できるかもしれない、
と言ってくれた。



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