第1章 ※煉獄杏寿郎
杏寿郎は私の隣へ横たわると、
「すまない、余裕が無くなってしまった。もっと気遣ってやらなければならなかったのに」
と申し訳なさそうに話し出した。
「いいよ、充分気遣ってもらったし、余裕の無い杏寿郎を見ることが出来たのは新鮮だったから」
と、私が少し微笑んで言うと、
杏寿郎は顔を赤くしながら、
「君を屋敷へ連れ帰ることにしたが、俺は毎晩自分を止められそうにない…」
と大きな目を逸らしながら顔を真っ赤にして言うもんだから、私も色々と想像して真っ赤になってしまった。
「…杏寿郎が言い出したのに…」
次の柱合会議の際に、お館様から、
「いつ祝言を上げるんだい?」
と皆の前で聞かれアワアワとする2人と色めき立つ柱達の姿があったのは、また別の話…。