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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第4章 鍛錬と最終選別


(よもやよもやだ!!まずい、まさかあのまま寝てしまうとは不甲斐ない!!)

視線を横にずらすと、間近に更紗の寝顔ときた。
杏寿郎が身動ぎすれば起こしてしまいそうな程の距離に更紗がいて、静かに寝息をたてている。

あの後、杏寿郎がそのまま寝てしまったので、更紗が横にしてやり、自分の部屋からわざわざ掛け布団を持ってきて杏寿郎に掛けてやったのだ。

そこまでは良かったものの、いつの間にか更紗もコテンと寝てしまい掛け布団の外で寝ていたが、寒くなり暖を求める猫のようにモゾモゾと徐々に布団に入り、杏寿郎の温かさに心地良さを感じ今に至る……という訳だ。

(あぁぁぁーー!!穴があったら入りたい!)

心の中で悶絶するも体は動かせないので拷問状態。
唯一の救いはまだ夜中で、誰も起きてくる時間ではないということだ。

(まだ夜は長いし、少し寝顔を眺めるくらいなら許される……のか??)

「静まれ、俺の煩悩……」

息を吐くくらいの小さな呟きに反応するかのように更紗が身動ぎして更に近付いて来る。

「ん……杏寿郎さん……」

名前を呼ばれドキッとするが、寝言だったようだ。

(どんな夢を見ているんだ?!誰か俺の下に穴を開けてくれ!)
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