第5章 告白
~デュースver~
お昼休み、デュースに誘われて中庭で昼食を食べている。デュースから誘ってきてくれるのは珍しくて、本当はグリムと約束してたけどエースがいるからいいか、と置いてきてしまった。
「久しぶりに外で食べるのもいいな!天気も良くてよかった。」
「そうだね~って、何かあった?」
「えっ」
いきなり本題に入ってごめんねデュース。でもわざわざ2人きりでこんな人気がない場所に来るなんて…何か相談があるんだろうなってことは普通に予想がつく。デュースはそんな私を見て心底驚いた顔をした。
「……何か相談があるのはなつきの方だろう…?」
「へ…?」
「エースが言ってたぞ、友人関係で悩んでるそうじゃないか。僕でよければ話くらい聞いてやるぞ!マブだろ?」
遠慮するな、と得意げに胸を叩くデュース。これは…中々進展しない私達の仲を見かねて図ったんだろうか、余計なお世話だ。…でも、ある意味これはチャンスかもしれない。
「……あー…うん、まぁ…ちょっと気になる人ができて…」
「ええっ!?そうなのか!!じゃあなんだ……恋愛相談ってやつか?」
「あ、や、まぁ…そんな感じ?」
何故そんなワクワクしているのだろうか……デュースって恋バナとか好きだっけ。……いや、これはこういう話をするのってマブっぽい、という顔だな。こんな顔されたら是が非でも相談しなければ……と思い、この間デュースがオンボロ寮に泊まった時のドキドキしたことを話した。
「なるほど…不意打ちにドキ、としたんだな。」
「そー、ちょっと単純かもしれないけど…でも、それが本当にカッコいいの。」
お風呂上がりの髪をかき上げているデュースを思い浮かべて、また顔が赤くなっていく。オールバックはギャップがヤバいんだって…
「……なつき。もしかしてなんだが…その相手はエース、なのか?」
「んっ…?あ、いや……」
まさかのエース??まぁそうだよね、自分だとは思わないか…わりと最近の例を出したつもりだったんだけどな。あまりにも鈍感な為意地悪をしてみよう。