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【鬼滅の刃】 彷徨う水面

第17章 芽生え -恋と蛇-



冨岡さんにつくようになって早1ヶ月。
柱というのは思っていた以上に多忙であった。担当地区の見回りをし、鬼が出れば最前線で戦う。担当地区じゃなくても、被害が大きいところへは応援にいく。そして、記録や書類などの事務的な作業もある。


鬼に関わることは基本夜に行う。昼間は書き物をして、鍛錬も行うとなると休息を取る時間はほぼない。
たまに割り当てられる休暇は本当に貴重なものだった。


初めはテンポの掴めない会話やぎくしゃくとしていた関係も、日を重ねるごとに冨岡の人柄を知り、屋敷で生活を共にすることにも慣れてきた。


冨岡の口数は相変わらずだったが、言葉にはしなくても、行動や表情から彼の優しさも感じることが出来る。


今も冨岡と共に任務を終え、屋敷へ帰るところだ。


「太刀筋がまだまだ甘いですよね、気をつけます。」


「大振りになるのを気をつけることだ。」


「はい!」


街の中を歩きながら任務を振り返る。


「…あれは、習得出来そうか。」


冨岡の質問に美雲は言葉を詰まらせた。
"あれ"とは、冨岡だけの技 "水の呼吸 拾壱ノ型 凪" のことだ。冨岡につくようになって半月くらいだった時に急に言われた
___「次期水柱になるのであれば知っておいてもいいだろう。使うか使わないかは白石に任せる。」


そう言って凪を練習することとなった。とは言っても、凪は剣技としてもさることながら精神的な側面が大きく関わる。
何にも動じない常に冷静なこころ。鍛錬だけでは習得出来ない。

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