第13章 募る
任務、鍛錬を終えた頃には、陽はとっくに登っていた。
「そろそろ終わりにするかァ。」
「はい!今日もありがとうございました!!」
「あァ。」
不死川と美雲が並んで山を降りる。少し歩くと町に出た。お店が並ぶような少し栄えた街並みで、多くの人々が行き交う。
不死川は眠気に襲われていた。
美雲の可能性を感じ、合同任務を通して実践的な動きを美雲に見せた。不死川の期待を上回る形で美雲はどんどんと学びを吸収していく。
しかし、この合同任務は御屋形様に無理を言って追加してもらったものだ。つまりは、雑務+担当地区の見回り+自身の鍛錬+柱としての任務+この合同任務、だ。
連日の任務、鍛錬に少し疲れが出たのか。情けないと自分を毒付く。今日もこの後、任務がある。少し仮眠をとるか、と考える。
黙々と考えていると、美雲に声をかけられる。
「不死川さん、お食事どうされます?」
あぁ、もうそんな時間なのかと気づく。任務、その後の鍛錬を終え、陽はとっくに高くにある。