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【鬼滅の刃】 彷徨う水面

第9章 歪む糸




自分に合う新しい呼吸を探すのはとても難しい。そもそも技を頭で考えるという事自体が至難の技だ。そこで考え方を変える。
実践の中で自分の呼吸、動きに合うものを生み出す。そのために、任務で鬼を斬る度に自分の動きを研究した。任務後もその身体で記憶したことを振り返り、動きを修正する。自分の呼吸を、型を、練磨していく。



もちろん今も極めたいと思っているのは水の呼吸だ。
しかし、自分に合う呼吸の方が技の威力も速さも向上する。水の呼吸が合っていない可能性がある以上、いざという時に最大限実力が発揮出来るよう備えて置くことは重要だ。



再び童磨と再会したとき、やられるよりも前に倒さなければ。十二鬼月を前にしたら罪なき人を守り、そしてその強者を倒さなければならない。
いざという時に力が足りないという状況は許されない。人々を助ける場面ではやり直しは効かないのだ。揺るがない力を求める。




基本的に戦いでは水の呼吸を使い、その技を研ぎ澄ます事も怠らない。
その傍らで自分に合う呼吸を模索する。どちらも疎かにすることのないように、全力を尽くす。
そうしていると時間が圧倒的に足りなかった。任務後疲れていようが、休んでる時間さえ惜しかった。だから、美雲は任務後山奥へ姿を消していたのだった。周囲になんと言われようと、美雲はその生活を変えなかった。
来る日も来る日も、鍛錬に明け暮れた。





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