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【ワンピース】安らげる場所

第8章 安らげる場所_8章


マリアが猛毒に侵されているなか、
ローは船の手術台に乗せ処置を進めていた。

猛毒は上半身ほとんどに回っており、
取り除くには時間を要する手術になると
ローは覚悟をした。

マリアは真っ青な顔に荒く呼吸をして、
ローの腕を掴んだ。

「おい、なんの真似だ…」

「ハァ…ッ…サボ…助けて…!」

「サボ…(仲間の名前か?)俺はサボじゃねェ。
…安心しろ。俺の手術に失敗はねェよ。」

その後もマリアは、サボ…サボ…と喚いていた。
ローはそのときにサボという名前を聞いたが、
特にマリアに問い正すことはなかった。


マリアはその話をローから聞かされ、
恥ずかしくなったのか顔をうつ伏せた。

「(いや…恥ずかしいよ…
譫言でサボの名前言っていたなんて…。)」

「好きな男の元に帰りたいか。」

「え…。
(誰も好きなどと言ってない…。
ち、ちがうわけではないけどっ…。)」

「別にサボは…
兄のような弟のような家族みたいな人だよ。
ローが思ってるような感情は、ないよ。」
マリアは嘘を付いた。
しかし思ったより否定したことに
罪悪感はなかった。

続けてマリアは口を開いた。
「それに、まだ体も完治してないんだし、
帰れないよ…
完治するまで診てもらわないと…こ、困る!」

「俺は別に困らねえがな、まぁそうだな。
手術までしてやって、
無駄死にされても気分は良くねェか。」

マリアはローにまだここに居てもいいと言われていると理解し、
安堵の笑みを浮かべた。
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