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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第75章 折れない心


「……お願いが、あります」

「どうした?」


すぐに俯いてしまい、彼女の表情が見えない。


「……私の頸を斬ってください」

「………な、にを……」


さしもの冨岡も困惑する。


「鬼の始祖である鬼舞辻無惨を取り込んだ今、私自身が貴方がた、鬼殺隊の一番の宿敵です。
それに……怖いんです。血鬼術を長時間使い続けて私は飢餓状態。
先程の様に我を忘れ、皆様の血肉を喰らうような獣(けだもの)になりたくない……」

「…………」


彼女の気持ちが分からない訳では無い。

だが………


「斬ってやれよ」

「不死川……」

「テメェの恋人なんだろ?相手の思う通りにしてやれや……」



そうだ。

不死川の判断は間違っていない。

彼女もそう望んでいる……



「……だ」



情けない。

声が震える。

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