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The end of the story 【ツイステ】

第1章 mirrorハプニング!



観念して制服を渡すんだゾと迫るグリムから逃れようと後ずさるが、後ろはもう逃げ場のない壁。完全に行き止まりだ。
火を吐く獣から逃げるためにどうして行き止まりも多くて、燃えやすい本がある場所に逃げ込んでしまったのかと私は今更後悔した。

「丸焼きにされたくなければその制服を……ふぎゃっ!」
「!!!」

突然伸びてきた紐が思いっきりグリムに当たった。私には当たらなかったけど、見てるだけでも痛そうだ。紐でグルグル巻きにされたグリムは抜け出そうとするが、その前に誰かの手がグリムを捕まえた。

「い、痛えんだゾ!なんだ、この紐!!」
「紐ではありません。愛の鞭です!
あぁ、やっと見つけましたよ。
ダメじゃないですか、勝手に扉から出てくるなんて」

今年の新入生ですねとこちらを見る人………人?
なんか変な画面つけてるけど人でいいよね?
シルクハットをつけて烏のようなマント。全身がほぼ黒い。ここまで奇抜だと仮装か、コスプレか。何かのイベントでもあるのかな。
男の人は全くと怒りながら言った。

「手懐けられていない使い魔まで連れ込んで…校則違反ですよ!」
「は?使い魔……?」
「離せ!オレ様、こんなやつの使い魔じゃないんだぞ!!」

バタバタと手足を動かして紐から抜け出そうとするグリムをもう少し静かにと男の人に手で更に口を塞がれる。
というか使い魔……?新入生ってことはここは何処かの学校なのかなぁ。とぼんやりと見つめる。

「あの、使い魔って。それに新入生って一体どういう……」
「勝手に扉を開けて出てきてしまうなんて、どれだけせっかちさんなんですか!さぁさぁ。もう入学式は始まっていますよ。鏡の間へ行きましょう」
「もごもご!」

あ、話聞いてくれない感じね……。

「鏡の間……?」
「あなたが目覚めた沢山の扉がある部屋のことですよ。この学園に入学する生徒はみんなあの扉を潜ってくるのです」

特殊な鍵で開けなければ目が覚めないはずなのに一体どうしてだと男性は呆れたように話す。というか沢山の扉ってそんなの無かったけど。私が目を覚ました所にあったのは棺が並ぶなんだか不気味な場所だったような。

「鏡の間の棺の扉には今までの世界に別れをつげ、新しく生まれ変わるという意味が込められているのですよ」
「あの棺が扉……」

新しく生まれ変わる…ね。うん?待てよ……こんな物語どこかで見たような?
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