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The end of the story 【ツイステ】

第1章 mirrorハプニング!



ニコニコと遠慮なく向かって来なさいと言うように笑っているクロウリーさんに対してグリムは乗り気じゃなさそうに顔を顰めている。
でもまぁ……グリムが学園長を倒せなければ、この先の物語が一変してしまうのでグリムの耳元で小さく呟いた。


「グリム、もし追い払えたらツナ缶にプラスしてこの学園に入学する権利をクロウリーさんがくれるかもしれないよ」
「なぬっ!……これで最後なんだゾ!終わったら絶対絶対ツナ缶よこすんだゾ!」
「もちろんです。さぁ、始めますよ!!」
「オマエ、アイツの場所をオレ様に教えるんだゾ!」

うんと大きく返事を返すとすぐにクロウリーさんが現れる方向を告げる。遠慮なく当てていいみたいだから私も容赦なく次に現れる場所を言っていくぞ。

突然現れるのが速くなり、当てるのが難しくなったが不思議なことに次にどこにくるのか何となく分かったことには驚いた。
私、運動苦手だし動体視力とか全然ないのになぁ。

「ほお。…まさか本当にモンスターを従わせることができる人がいるなんて」
「うーオレ様使いが荒いんだゾ!」

終わった頃にはグリムはもうぐったりしていた。私も目を酷使したので猛獣使いでも何でもいいから早く寝させて欲しい…が、今の正直な気持ちだ。


「実は、入学式騒動の時から私の教育者のカンが言っているんですよねぇ。ユウさんには、調教師や猛獣使い的な素質があるのではないか、と」
「猛獣使い……」

そんなこと言われても特に嬉しくない。
この人に何を言ってもダメだというのは原作からでも今の反応からでも分かっていたことだけど。
ぶつぶつと私の容姿を見ながら評価してくるクロウリーさんにはゲンナリする。

しかし、私がグリムを学園に通わせられるようにするにはどうしても学園長であるクロウリーさんに頼むしかない。

「……あの学園長。お願いがあります」
「?はい、なんでしょう」
「グリムをこの学園…寮に置いておくことできませんか?」
「このモンスターを?!」
「オマエ……」
「グリムはモンスターだけど、私と違って魔法が使えます。それにグリムはこの学園に通いたがっています。この寮に置いておくことはできませんか?」

グリムは私がそんなことを言い出すと思っていなかったのかきょとんとわたしを見上げていた。逆に学園長は何を言っているんだというぎょっと目を見開いた。

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