第2章 政宗と姫の或る日 其の壱
「笑ってないで、続けろよっ、按摩!」
「ごめんなさい、政宗。続けますね」
『気持ち良くしてあげる』と言われて半刻ほど前から瑠璃が政宗に按摩を施していた。
「背中に乗っても大丈夫?」
「ああ」
「乗りますね」
断ってから瑠璃が政宗の腰辺りを跨いで座る。
膝を突いているので、瑠璃の全体重が政宗に乗っているわけではない。
心地好い重みだ。
背中を押すたびに、瑠璃の太腿が政宗の腰をずり押す。
(柔らかいな…)
温かくて心地よい重み。
柔らかな内腿が腰を挟んで押し上げる。