第17章 ➖用心棒➖
『はぁ…どうぞって…』
軽くため息を吐き
ゴーストの方をチラッと見て
-パチン -
指を鳴らし魔法を発動させ
ゴーストへと水の魔法を繰り出す
速さ、正確さ…威力もそれなりではあったが
周囲の物などに傷などは無い
静寂の後、デュースが口を開く…
「すっげぇー…詠唱無しであの威力…
それにスピードも……」
「なんなんだゾ!?
オ、オレ様の次には……すごいんだゾ」
「いやいや…グリムより全然すごいからね?」
エースとグリムのやり取りに
思わず吹き出してしまっていた…
『っ…はは…はははっ…はぁ…おもしろい…
息ピッタリすぎだよ?君たち』
久しぶりに心から笑えた
ココに来て様々な事があったから
一頻り笑ってからクロウリーへと向く
すると彼はもう違う話を始めていた…
「実は…そろそろマジフト大会なのですが…」
「マジフトって…なんなんだゾ?」
続いて監督生も同様の反応を示す
「お前ら2人知らない訳?
マジフトは7人ずつのチームに分かれて戦う
スポーツ…ざっくり説明すると
1つのディスクを奪い合って
相手の陣地にあるゴールに入れれば
得点になるんで、点を多く取った方が勝ち」
その後…
クロウリーが我が校は強豪校で
世界中にテレビ放映され…
活躍すればチヤホヤされるなど説明をし
それを聞き…
グリムが出場したい!
と、声を上げるが…
寮対抗の為出来ない旨を伝えられ
落胆していたのだった
とある条件を飲めば出場を考える!
そう言いクロウリーが案を出した…
「選手候補、有力選手に怪我人続出ねぇ…
んで?俺らが犯人探し…」
「その案…オレ様は呑むんだゾ!
オレは出たいんだゾ!」
グリムの声で強制的に参加する事が決まり
こうして…
エース、デュース、グリム、監督生、私
この5人が犯人探しをする事になった…