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あなただけを…

第15章 ➖本当は優しい君…➖


『フロイド…話があるの…』

放課後…
ひと気の無い中庭で彼を見つけた

「サラじゃん…なぁに?
 自らオレに捕まりにきた感じ…
 って、ワケじゃねーな…どーした?」

いつもの彼からは想像出来ないくらい
真剣な面持ちで問いかけられる…

『フロイドとの約束を守れなくなって…』

「ん?捕まえたら好きにしていい事?
 なぁーんで?」

笑顔を浮かべているが…
威圧的な態度で問い詰められる…

諦めきれない気持ちに気付き
フロイドに対して申し訳なくなった事
彼を見守る旨を、全て正直に話した…

表情を無くした彼の顔と低い声…

『……ちょっと来い』

腕を強く掴まれ、無言で連れていかれる…
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