第54章 ➖染まるキミ➖
=モストロ・ラウンジ…スタッフルーム=
先程、彼等に渡した魔法薬を
彼等が飲み干した事を見届け…
水中戦闘は不慣れなので
念の為に自分でも同じ薬を飲む
人魚から人間の姿に変わった為
直ぐに先程身に纏っていた服へと変わっていた
直ぐ様スタッフルームを出て
ラウンジを見渡す
(アズール…アズールは…いない…。
え?…なんで…サバナクロー寮生だらけ…)
「「サラ!こちらに/こっち!」」
私の名を呼ばれ
ジェイドとフロイドに手を引かれ
ラウンジの外へと出た
禍々しい色の周囲…
その中心にアズールを見つける
「そこのお前の雷の魔法…その隣の運動能力…
全部、全部僕によこせぇ!」
「ひぃい〜〜〜〜〜っ!」
−シュワアアア!−
『あの子…全部の魔力を…いや…
全部の能力を吸収して…る?』
「彼のユニーク魔法は強力すぎるゆえに
契約書無しには制御ができないんです…」
『え?…そんな…そこまで力を付けたの?
早く…早く止めないと!あの子が危険よ!』
アズールの元へ走り出す私達
2人のスピードについて行けず
遅れを取り始める私…
そんな私を気遣い
スピードを落とそうとする彼等
『先に行って!早く止めて…』
その声を聞き更にスピードを上げ
アズールの元へと辿り着く2人