第43章 ➖新たな芽➖
=見知らぬ空き教室=
「ココなら大丈夫ですかね?」
「ん〜…多分?ねぇ… サラお願い。
オレたちに時間ちょーだい?」
『そうね…。2人とも話せてなかったものね…
いいわよ。2人に私の時間をあげる』
「やったー♪ジェイド!どっちからにする?」
お互いを見合い話し合いを始める…
「フロイド…あなたに任せますよ?」
「ん〜…じゃあ……オレ後にするねぇ〜」
「わかりました…」
2人での間で話しがついたのか…
私の方へジェイドが近付いてくる
「 サラ…失礼しますね」
そう口にして正面から抱き締めてくる…
『ん?今日の君たち随分と甘えたさんね?』
そう言ってジェイドの背中を撫でる…
「 サラが居なくて寂しいんですよ?
ラウンジも人手不足なんですよ?
それなのに僕たち2人は貴方の為に
頑張って…健気でしょう?
ですから…これくらい求めても…
許してくれますよね?サラ…」
『それは本当に…ごめんなさい。
2人にも皆にも迷惑を掛けて……
ねぇ…ジェイド膝立ちになってくれる?』
急な提案に驚き
私から身を離し
戸惑いながらも膝立ちをするジェイド…
「?…こうでしょうか?」
『そうそう…いくよ?』
そうジェイドに声をかけて…
彼の顔を覆い、右手は頭に添える
子供をあやす様に抱き締める
「あの…これは一体…」
『ん〜?まだ帰れないからね…
これくらいしか今はできないのよ』
そう言い
優しく頭を上から下に向かい、数回撫でる。
時折…君のピアスがチリンと音を鳴らす