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あなただけを…

第37章 ➖イソギンチャク➖


=鏡舎=

「ここは…閣僚に繋がる鏡舎か…
 ん?さっきの…イソギンチャク達もいるな」

『えぇ、そうね…彼等何か言ってるわね…』


イソギンチャク達の会話に耳を傾けていた…


「あぁ〜…。今回は絶対に50位以内に入れた
 と思ったのに〜!」

「ちくしょう、騙された!
 あのインチキタコ野郎!!」

「オレの学園生活お先真っ暗だぁ〜!!」

そう口々にして彼に対する愚痴を溢していた…
一番多く聞こえた声は彼を罵る声…

(はぁ…なんなのよ…あのイソギンチャク達!
 言いたい放題言って…イライラする……。
 あの子がどれだけ努力したと思って…
 アズールを知らないくせに!!)

イソギンチャク達に対する怒りが
沸々と湧き上がっていた…
 

「それにしてもサラ…
 なんでココだとわかったの?」

ユウが私を覗き込み問いかけてくる…

『え…?あぁ…そうね。
 それは…契約者に心当たりがあるだけよ?
 さぁ、みんな入ったし。私達も続こうか…
 オクタヴィネル寮へと行きましょう?』

イソギンチャク達が入り込んでいった
鏡へと歩みを進め
鏡を潜る…


=オクタヴィネル寮=


「うわぁ!水の中に寮がある!」

「マジかよ!すげぇな
 ナイトレイブンカレッジって!!」

ユウとジャックが目を輝かせていた

『ふふっ。君たちは純粋でいいね…。
 あの子も…昔は……』

「笑うなよ…。
 仮にも別の寮の縄張りに入るんだ…
 お前も浮かれてねぇで、用心しろよ!」

『ジャック…。私は浮かれてないわよ?
 それにねぇ…私は、一応ココの寮生です』

「え?だって制服が違うじゃ……
 あぁ!そいや会った時も…
 いや、尾行した時もココの制服だったな。
 ん?そういえば雰囲気も……」

『君はおもしろい子だね?
 さて、無駄話はやめて…行こうか?』

イソギンチャク達の吸い込まれた
モストロ・ラウンジへと
3人で向かうのであった…
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