第30章 ➖お仕置き➖
「セベク、俺たちは…
他の怪我人を外へ運び出すぞ」
「偉そうに僕に指図するな、シルバー」
『はいソコの2人喧嘩しないの!
後でそっち行くから』
「「はい」」
「クソが…っ!ライオンであるこの俺に…
首輪だと……!? 女ぁ…お前また邪魔を」
『女ぁ?…言葉遣いには気を付けてよね…
坊やにお似合いじゃないの…首輪が』
「てめぇっっ…」
「レオナ先輩…俺は…俺は!あんたに憧れて
この学園を目指した!俺の憧れてたあんたは
どこにいっちまったんだ!?」
「お前らに何がわかる?
兄貴みてぇに説教たれてんじゃねェよ…」
「フン…お主の様な男には…
王冠よりその首輪が似合いじゃ
サバンナの王者が聞いて呆れるわ…」
「……あぁッ!?」
「お主は持って生まれた才や順序のせいで
王になれぬと嘆いておるようだが…
サラに才などはなかったが
あやつの努力の賜物じゃ…
そんなサラにも勝てぬような
その程度の器で王になろうなど…
我らが王マレウスと張り合うなど…笑わせる
たとえマレウスを倒したとて…
その腐った心根を捨てぬ限り…
お主は真の王にはなれんだろうよ!」
「は、はは…アァ、そうだな…
そうだろうともお前の言う通りだ…
…はははは!
俺は絶対に王になれない…
どれだけ努力しようがな…」
レオナがそう言うと大地が鳴り響く…