第30章 ➖お仕置き➖
そう言って笑うラギーの前に彼等が現れる…
「ほほう?それは興味深い話じゃ」
「誰が手遅れだと?」
「このとおり俺たちディアソムニア寮の選手
には怪我ひとつない…そいつらのお陰でな」
『…本当によかった…』
「えっ!?あれっ!?お前らは
さっき群衆に飲み込まれたはず……」
「ざーんねん!」
ケイト先輩がネタバラシをすると
サバナクローの寮生達が騒めく…
「なんだと?」
「オレ、ディアソムニアの寮服ちょっと憧れて
たんだよね〜…着られてラッキーみたいな♪
後でマジカメにあげよっと」
「なんじゃ…そういうことならわしの寮服も
貸してやったのに…」
『リリアちゃん!今度私に貸してね?』
「あい。わかった今度な?」
「オイ、この茶番はどういうことだ?」
「サラからリドルの話を聞いてな…
ひと芝居打たせてもらった」
「あ?…またあの女かよ…」
「じゃ、じゃあ…マレウスは?」
『そりゃ元気でしょ…あの列に居なかったし』
「先ほどの群衆の混乱も、全ての人間を
コロシアムまで安全に魔法で誘導して
下さった…感謝しろ!」
「そ、そんなのアリッスか!?」
全てを聞いたレオナが大きなため息を吐き
勝ち目のない試合には出ないと言い始める
騒然とするサバナクロー寮生達…
「あぁ……面倒くせぇ…黙れよ雑魚ども!」