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もしも◯◯の姉、妹が監督生だったら

第2章 清水 潔子の姉の場合




「でもビックリしたなぁ。
あんなに熱心に口説かれたのはじめて。
全寮制の男子校だから出会いに飢えてからかもしれないけど」


はそう言って笑った。


「元の世界で口説かれたことないのか?」

「ないない!
こんな背の高い女を好きになる人いないよ。
だから彼氏もいたことないし…………」


トレイの質問には自嘲気味に笑いながら答えた。
その答えにトレイは少し迷った後、覚悟を決めたようで真剣な表情でを見つめた。


「じゃあ俺が恋人に立候補していいか?」

「……………え?」


トレイの言葉には思わず聞き返した。


「俺はさんが女って知る前から好きだった。
今学生だから俺の気持ちに応えられないって事も理解してる。
それにいつか元の世界に帰ってしまう可能性があることも………」


そう言って目を伏せるトレイ。


「…………でも、さんが女って知って手の平返しのような態度で口説く男達にさんを取られるのは嫌だし、気持ちを伝えられないまま元の世界へ帰られるのも嫌だ」


トレイの熱を帯びた目から目を逸らせない。


「元の世界より俺を選んでもらえるように努力する。
だから俺が卒業するまでさんの恋人っていう席を空けてて欲しい」


そう言ってトレイはの前に跪くとの右手にキスをした。








グリムいわくその後のは急に顔を赤くしたと思ったら突然机に顔を伏せたり、ぼーっと考え事をしてご飯を焦がす事が増えたそうだ。



おわり

nextあとがきという名の謝罪


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