第23章 宴
くらっ
「…!」
廊下で足がもつれ倒れそうになるが
後ろから腕が伸びて支えられた
「大丈夫か?」
「謙信様…!
ありがとうございます」
と言って離れようとするが
「そんな状態ではまた転ぶぞ
飲ませた責任くらい取る」
「え…?」
ふわっと持ち上げられる
「!?!?
け、謙信様っあのっ
重いので降ろして下さい!」
「大人しくしていろ
軽すぎるくらいだ」
「……はい」
(女嫌いって言ってたけど
なんだかんだ優しいし
妙に義理堅いよね謙信様って)
赤くなった顔を伏せていると
ふと謙信が口を開いた
「…信長の妻になる気か…?」