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八重歯と稀血

第4章 肆.命ある限り ※




お館様…、見えた、産屋敷だ、間に合っ……

ーードォン!!!

爆音と共に、激しい炎と黒煙が立ち込める。


「テメェかァァァ!!!!
お館様に何しやがったァァァ!!!」

「お館様……!!」


俺とが到着するのと同時に、他の柱たちも同時に着く。


「ほう、、ここにいたのか」

「鬼舞辻、無惨……ッ!」

「鬼舞辻無惨だ!奴は頸を斬っても死なない!!」


こいつが……!!
風の呼吸 漆ノ型……


柱が揃って呼吸を使おうとしているところで、ふわりと浮く感覚が襲う。


「これでわたしを追い詰めたつもりか?
目障りな鬼狩り共…これから貴様らが行くのは地獄だ!」

「地獄に行くのはお前だ無惨!絶対逃がさない必ず倒す…!」

「やってみろ!やれるものなら…竈門炭治郎!!」


……お館様。守れなかった。
も近くにいない……。

涙が溢れ出た。

忙しく湧く鬼共。


「次から次へと湧く塵共ォ……かかってこいやァ
皆殺しにしてやる」





ーーーー……


くそ、柱はもちろん実弥さんともはぐれた……。

鬼舞辻無惨……、わたしがここに戻ってくるの同時に現れた。
わたしのせいかと思ったが、把握していなかった。

珠世さんが吸収されそうになっていた。
早く進まないと、珠世さんが……。

懐に忍ばせている人間に戻る薬が落ちていないことを確認する。

鬼舞辻無惨に近付いてもわたしが吸収されたら太陽を克服されてしまう。
しかしあいつは恐らくわたしのことは全く把握していない。

ここまで隠してくれた珠世さんと愈史郎くんに感謝した。


ひたすら走っていると、途中ゾッとする感覚に襲われ、思わずその扉の前で足を止めた。
……ここには、行っちゃいけないと体が言っている。

でも、行かなければ、わたしは鬼殺隊……。


「待っていた、」

「は…ッ、なんで、」

「なんで? 憎き炎柱……あいつに頸を斬られる前に自分で頸を切っただけだ。
お前も鬼ならわかるだろ? 、いい大人になったな〜」


幼き時の忌々しい思い出がグルグルと頭を駆け巡る。
汗が止まらない……!



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