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待つ宵 揺らめく水面

第1章 花信風 滝澤 /平子




打ち合わせ終わりに、平子上等がまた稽古を付けてくれた。
稽古が終わると



「で?飲みに行くけどお前も行くか?」


この前甘えろと言われてから、なんだかちょっと変な感じがする。


じーっと見つめてると上等はテキパキ身支度を始め部屋を出て行こうとするから慌てて後を着いて行った。


「平子上等ー!待ってください!」


「なんだ、来るのか。今日は来ないのかと思った」
本気でそう思ったような顔をしてた。
「行きますけど、汗すごいから服替えて来ます」
「ああ、そうだな」


身支度を整えた。
替えの服がスカートタイプのスーツしかなかったけど、帰るだけだしと思ってそれに着替えた。


多少化粧も直して、平子上等のところへ向かう。

平子上等は外の喫煙所で煙草を吸ってた。
たまーに煙草を吸ってる。
普段は吸わない癖に。


「平子上等お待たせしました!」
「おう」
「今日はなんで煙草吸ってるんです?」
「…落ち着かせてる」
「?」
「お前はなんでスカートなんだ」
「丈さんとデートだから?」
「…お前、襲うよ?」


顔みたら本気に見える顔してて、顔が熱くなってきた。


「名前で呼んでいいなんて許可したか?」
「出来心です…」
「まあ、いい」
「え!良いんですか?」
「まあ、班のやつからはそう呼ばれてるし別にいい」
「やった!ずっと呼びたかったんです」
「…もう一本吸ってくる」
「…?」
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