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短編集 オムニバス

第2章 銀魂「プレゼント」夢小説


昼食をとりには食堂へ向かうと、 食べ終えて出ていく土方とすれ違った。
その時は気付いた、土方が脇に包装された箱を抱えていたことに。
配膳をしていた女中はの目線の先に気付いて声をかけた。

「あれ女中からのプレゼントなの」
「プレゼント?」
「今日は土方さんの誕生日なのよ、知らなかった?毎年女中達でお金集めて一つ渡してるの」
「そうなんですか」

食事を終えたは自分も何か上げるべきかと考えたが、好みを知るはずもなく、在り来たりだが煙草を買ってみた。

「お疲れ様です」
「どうした」

土方は何かと問うと、誕生日プレゼントだと1カートンの煙草を渡された。

「これ、良かったら」
「よく知ってたな」
「さっき女中さんに聞いて」
「そうか、ありがとな」

を見ると視線が下を向いている。
土方はどうした?と訪ねたが何でもないと返された。


その日の夜。
副長室の机の上に包装された15cm程の正方形の箱が置かれていた。

誰かがくれたのだろうと包装紙を破いて開けてみると新品のベルトが入っている。
銀色の洒落たバックルだった。

「誰だ?」

と女中からは貰っている、他の隊員かと屯所内で聞き込みをしたが誰も渡していないと言う。
土方は少し気味が悪くなりベルトは箱に戻して押し入れに仕舞った。
その横でひらりと落ちる何かに土方は気付いていなかった。






「あれ、ベルト磨れてんな、買い換えるか」

誕生日から数週間経ったある日、土方は隊服を脱ごうとしてベルトの傷みに気付いた。
ベルトを貰ったなと思い出したが、 差出人不明のベルトなんぞ付けれるかと自分で買うことにした。

「いらっしゃいませ、土方様」
「どうも」
「何をお探しで?」
「ベルト、痛んでたから」
「ベルトならこちらでございます」

店員に案内されるとベルトがずらりと並んでいる。
一つ一つ説明をしてくれる店員に構うなと言おうとしたが、あるベルトが視界に入った。
それは見覚えのあるバックルだった。

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