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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第15章 友が起きるまで


炭治郎と、伊之助が起きない。

歩けるようになった光希は善逸と一緒に毎日二人の部屋に行った。



「炭治郎ー、伊之助ー、起きてー」
「起きないな……」
「……だね」


光希は炭治郎のベッドに手を付き、顔を覗き込む。

「寝顔可愛い…寝ると禰豆子にそっくりだ」
「おい、あんまり顔近づけるなよ」
「口付けしたらびっくりして起きるかな……」
「なっ!おい、こら」
「感染症だろ、わかってるよ」
「……ちげーよ」
「はは、嘘だよ。わかってる。口付けすんのは善逸だよ。ほれ、してみろよ。炭治郎起きるかも」
「絶対、やだ!」

笑いながら今度は伊之助に近付く。


「本当に、伊之助可愛い顔してんな」
「まあ、こいつに関しては俺も同感」
「まつ毛、長っ。いいなー」
「だから、お前、顔近いって!駄目だって!」
「伊之助になら口付けできるんじゃないか?」
「誰がするかっ!!」


光希と善逸が話してても、全く起きない二人。
でも、ちゃんと生きてこの場に存在している。
それを確認しに、毎日この部屋を訪れる。

「また、来るね」

そう声をかけて、二人は部屋を後にした。


「どうやったら起きるのかなー」
「待つしかないだろ」
「そうだなー」
「容態は安定してる。きっと大丈夫だ。」


二人は光希の部屋に戻る。


光希はベッドにあがり、善逸は見舞い帰りにもらってきたお湯で、お茶を入れる。

光希は掛布をまとめて端に寄せ、持たれかかりながら横になる。


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