• テキストサイズ

貴方と未来を過ごしたい

第1章 私の未来は変わっていく




そう、別に寂しくない。てか、恋人でもないのに、ただの船員なのに、同じ部屋で寝続ける方がおかしいんだ!だから…別の部屋じゃないと、私は勘違いしちゃうかもしれない。


「そういえばみのり。お前の私物は女部屋に置けば良いけど、新しい女船員が増えるまではこっちの部屋で寝ろ」


グルグルと考えていたら、唐突にローに手を取られ歩かされる。こっちの部屋、と言われ連れてこられた部屋にはベッドが2つあった。


「へ?何、この部屋」
「他の奴らがお前を襲わないとは限らねぇからな…特に、ペンギンとシャチは前にろくでもねぇ事言ってやがったし…だからもう暫くは俺と同じ部屋で我慢しろ」


ブツブツと言っている内容はほとんど頭に入ってこない。そうか、これからも同じ部屋で寝るのか。良いんだ。


「…でも、これじゃあローに恋人が出来た時は大変だね」
「別に…いらねぇよ」
「ねぇ、ロー…そんなんじゃ周りの子達は勘違いしちゃうよ」
「何を勘違いするってんだよ」
「別にぃ」
「どうせお前は勘違いなんか微塵もしねぇんだろ」
「もちろんしませんよーだ!」


どうせ、また父親気分で守ろうとしてるくせに!それでも…嬉しいから、その気持ちに甘えよう。ちょっとだけ、怖かったから。1人で寝なきゃいけないって、その気持ちが怖かったから。助けてくれて…ありがとう。


「…まぁ勘違いしない方が助かる」
「はいはい。どーせローは私の事そんな目で見ないもんね」


今はこの関係で良い。ローといれるなら、ローの傍で笑えるなら。私はなんでもいいよ。


「さぁ、野郎共!新しい船での出港だ!」
「あいあいキャプテン!」
「どこまでもついていきますよ、キャプテン!」
「あんたの為なら海の果てまでいってやるよ!」


そして、皆の傍にもいたい。笑顔でずっと、皆の傍に。


「みのり、もう少ししたら潜るぞ。中に入ってろ」
「うん。海の中の景色、楽しみだね!」
「あぁ…楽しみだな」


これからも、皆と一緒に旅しよう。
/ 147ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp