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あなたの瞳に私が映るまで

第9章 意地っ張り


産まれて初めて男性からもらった誕生日プレゼント。
誕生石が入ったネックレス。
私の最近の癖はその誕生石を指でいじること…

そして、私の一つに束ねた髪には国木田さんから誕生日プレゼントにいただいた、小さなお花のストーンが沢山ついたバレッタが生活に彩りを添えてくれている

街はみんな忙しくなる季節、イルミネーションやBGMも神様の誕生日を祝うためというより、自分達がどう幸せに過ごせるかを競うように色めき立つ…

そんな、私は今……
『はぁ……私お昼休憩いただきます…』

凹んでいる原因は2時間前の出来事

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応接室とは言い難い、ただのパーテーションの区切りの中に長ソファが2台

「今回、依頼をお願いしたく参りました。東堂の秘書の鎌田と申します。」

「こちらこそ、宜しくお願いします。国木田と申します。今回のご依頼はボディガードとの事ですが、事情を話していただけますか?」

「今回こちらの東堂コーポレーションの社長、東堂の娘の芹様に何日か前から悪質な手紙が届いてまして、お守りしていただければと、期間は今日から二十五日までです。」

「かしこまりました。誰から狙われてるとかの目星はありますか?」

「それは、そちらが調べてください。」

「そっ…そうですね。では、私が、お守りしお供させていただきます」

『失礼します。』
私はお茶を出しながら、女性二人に見とれつつお茶菓子もだす

「嫌よ」
芹さんが一つ言葉を放った。芹は栗色の長い髪の毛にぱっちりした目誰が見ても可愛いお嬢様

「私はこんなむさ苦しい人いや!そうね…」
芹さんはパーテーションから顔を出し探偵社を見渡すと

「この人がいい!この人イケメンだし。クリスマスパーティーも沢山開催される時期に一緒に出歩くならこの人ね。あなた名前は?」

太宰さんに指をさして指名をする姿に、私も国木田さんも硬直していた

「太宰治と言います。お嬢様」
「そう。じゃあ治、今日から。私の家に住み込んで期間が終わるまで守って頂戴ね」
「はい。こんな素敵なお嬢様なら喜んで♪」
私は硬直していた身体を動かし、自分の席に戻ろうとすると、芹さんと目が合った

「ねぇ、そこの給仕さん、私緑茶は飲まないの、100%の果汁ジュースにしてくれる?」

『あっ…すみません!今買ってきます』
私は慌てて外に買い出しにむかう。
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