第6章 裏切り
かかしサイド
最近、隣国でも噂になっている赤ん坊から若い年齢層の男女の失踪事件が相次いでいた。
三代目からの命令より暗部も調査にでているが、有力な情報は少ない。
今日も俺達ろ班は一度小さな小隊にわかれ、手分けして調査していた。
一つの小隊よりアジトのような地下への入り口が見つかったと報告がはいる。
今はあくまでも調査。
何をしているやつかもわからないため、まだ戦闘は避けたい。
三代目への報告もしたいため、あくまでも調査メインで引き続き交代で監視をすることを命じた。
ある程度集まった情報を一度三代目へ報告のために里へ帰る。
約10名の抜け忍たちのあつまりで、どうやら病気の治療という名目で医者をなのり薬物実験を行っている様子である。
その中の代表の一人がビンゴブックにのっている名の知れた忍びであることも予想された。
「そうか…木の葉でもわずかながら被害がでておる。
他里からは更に被害がでておるようじゃし、木の葉が見つけた手前、これ以上見過ごすこともできまい。
念のため、お前のろ班と、もう一つの班を援護としていくのはどうじゃ?」
俺と三代目は今後の突入、確保の調整を話していたところ、突然部屋に一人の暗部が現れた。
「なんじゃ、突然」
「三代目、隊長。緊急のため、お話し中ですが失礼します。交代で監視にあたっていたすいれんが、判断を誤り敵に捕らえられました。」
「「!?」」
「なんと…。して、今はどういう状況なのじゃ?」
「彼らの様子からして、すぐにすいれんの命は奪わないと思われますが、このままいけば薬物実験の実験体にされるのは時間の問題かと…」
「かかしよ。すぐに別の部隊も援護にむかわす。ゆけ」
「はい」
なんてことだ。よりにもよってすいれんが捕まるとは。
あいつは俺も認める実力だが、油断したか…
確かにすぐに殺されることはないにしても、実験対象にされるのは時間の問題だ。
急がねば____
そう思って、瞬身で森を駆け抜けた。