【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~
第9章 南の神殿の島
レン「ここに南の神殿があるんですかぁ。流石に暑いですねぇ…」
三和「そりゃ南の島だからな」
ナイト「先に荷物を置きに行くぞ。ホテルを用意している」
ハルカ「私の分、急に増えたけど大丈夫?」
ナイト「あ、そうだったな。忘れてた」
ハルカ「えっ!?」
ナイト「冗談に決まってるだろう?お前を一人に出来るか」
ハルカ「………。」
これは密航しようとしたのをまだ怒ってる?
何となくご機嫌斜めの様だった。
ホテルへ向かう途中――。
ハルカ「うぅん、どうすれば許してくれるんだろう……あっ、そうだ!確かここにはアレがあったはず!」
悩んでいたら、ふとこの島にでしか育たない果物があるのだが、ナイトはそれを使ったパイが好物なのを思い出した。
ハルカ「でも、あの実はちょっとした崖に生息してて少し危ないし、単独行動はするなって言われたばかりだし、どうしたら…」
ブツブツと呟きながら皆の後ろを歩いていると、声を掛けられた。
レン「どうしたんですか、ハルカさん?」
ハルカ「え、あ、はいっ!いえ、なんでもないです!」
焦ってしまい、変な態度になってしまう。
危ない危ない…。聞かれたら間違いなく止められるよ…。
ホテル到着――。
アイチ「うわぁ!広いですねー!」
三和「ん?俺達以外に宿泊客は居ないのか?」
ナイト「ああ、叔父が指定した島だ。罠ということも考慮して、全てキャンセルした」
三和「キャンセルした、って…まさかこのホテル…?」
ナイト「? 家が経営しているが?」
三和「さりげなく金持ち発言したな…」
それからそれぞれの部屋に荷物を置きに行った。
ハルカ「ふぅ…。とりあえず来る事は出来たけど、ナイトとこのままじゃ嫌だな…」
やはりアレを採りに行くしかないと思い、いつ抜け出そうかと悩んでいると、部屋のドアがノックされた。
コンコン――。
ハルカ「は、はい。どうぞ?」
ガチャ――。
訪ねてきたのは意外な人物だった。