【カードファイト!ヴァンガード!】 ~クレイの神子~
第3章 宿主
アイチ「どういうこと、ですか?」
ハルカ「私の家は代々、惑星クレイに属する神子の家系で、PAYクオリアは元々の神子としての力だったんです。それが何年か前の優式に失敗して、私の力は世界中に飛び散ってしまったんです。調べた結果、ある人物の中にあることが分かって、私はその人達を捜しているんです」
皆は信じられない様子で然としている。まぁ、当たり前なんだけど…。
ハルカ「お願いします!私には、神子のカが必要なんです!」
簡単な頼み事じゃないのは分かってる…!けど、どうか!!
アイチ「…分かりました」
皆「「「「?!」」」」
ハルカ「良い…んですか?」
意外とあっさりと了承され、拍子抜けしてしまう。
アイチ「元々は君の力みたいだし、返すのが当然かなって」
ナイト「良いのか?PAYクオリアが無くなったら、カードの精霊と話せなくなるんだぞ?」
ナイトも驚いていた。
アイチ「うん…それは寂しいけど、僕は一度この力で、間違った道に進んでしまった。だからこの力があったらまた、頼ってしまうかもしれないから…」
櫂「アイチ…」
アイチ「それに話せなくたって、心や絆はずっと繋がってると思うんだ」
ハルカ「ありがとう…!本当に…!」
何て優しい人だろう。
彼のデッキからは、強い信頼で結ばれているのを感じる。
アイチ「あの、それでどうすれば?」
ハルカ「あ、うん。それは__」
クラッ__!
急に眩暈に襲われた。
ハルカ「っ…!」
ナイト「ハルカ!」
ナイトが支えてくれる。
櫂「?! どうした?」
他の皆も心配そうにしている。
ハルカ「…すぅ…すぅ」
アイチ「……寝てる?」
ナイト「PAYクオリアは、ハルカの力なんだ。今は力が足りないせいで、いつ倒れるか分からない状態なんだ」
ミサキ「とりあえず、上の部屋使って。良いよね、シンさん?」
シン「もちろんですよ!こちらです」
ナイト「すみません…ありがとうございます」