第1章 雨
手紙、、、はじめて書くからドキドキしてるんだよ。
んー、春くんと出会ったあの日、会社でトラブルあって私の部署が大変だったの。てんてこ舞いで酷く落ち込んでたの。途中で抜け出して一息つこうと思ったんだ。
突然の通り雨で通りかかったお店で雨宿りしてたら、ずぶ濡れの春くんが息切らして雨を拭ってて、私ビックリしたよ(笑)
(あっ、あの俳優さんだ、、、どうしよう、、、なんか息切らして可愛い♪)
って笑いを堪えるのに必死だったけど、風邪ひいたら大変だから、お気に入りの傘を渡したの。
女性物ぽくないからよかったけどね(笑)
【あっ、ありがとう、、、ございます。】
って照れくさそうに去っていった春くんがキラキラ輝いてて、羨ましかったよ。
意外と背が高いんだね(笑)
テレビじゃ解らないから、見上げちゃったけど、細くて、しなやかで、スーツが似合ってた。スーツを着る撮影だったんだね(笑)
私はあの後会社に戻って置き傘で帰ったけど、また春くんに会えたらって、、、欲張ってみた。
でも、まさか次の日春くんに会えるなんて思わなくて、ビックリして、心臓が出ちゃうかと思ったよ(笑)
わざわざ傘を届けに来てくれたなんて、、、嬉しかったよ。
それが私達の出会いの始まりだったね、、、。