第9章 狩りに最適な日
「………!」
進行方向に何かあったのか、狡噛は船原の歩く足を止め再び懐中電灯をつけた。
「……どうしたの?」
「罠だ」
狡噛はその設置されているものへと明かりを照らした。
「あっ……、でも、カモフラージュしてないし怖くないじゃない」
と、バネがついた罠をみて喋る船原。
「誘導用ってこともある…………ここにもか」
足を進めると多数の針がついた罠が視界に写った。
「罠まで時代錯誤(アナクロ)だな」
いい趣味してるぜ、と呟く狡噛そっちのけで「待って! 右の方……」と何かを見つけた船原。
「さっきと同じバッグだよ! きっと何か入ってる!」
と、ドラム缶の上に置かれた鞄の元へと走る船原。
「よせっ!!」
船原が狡噛の方を向いて鞄を持ち上げると、センサーでも入っていたのかピピピと機械音があたり一面に響いた。
すると、その音に反応したのか、狡噛たちの目の前にガシャンガシャンと音を立てて青い猟犬型のドローンが現れた。ドローンは彼らを目掛けて走ってくる。その様子にチィ、と舌打ちをした狡噛は船原の手を取り別の通路へと走った。
2、3メートル走ると彼らの視界には、何かの武器を構えた人影が写った。
「……!!」
狡噛が気づいたときには遅く、壁越しに銃声が鳴り響いた。
「きぁあぁぁ!!!」
壁際にいた船原を自分の方へと引き寄せて銃弾によって飛ばされてきた破片を避け、進行方向を左へと変えた。