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手のひらの虹 【恋人は公安刑事】津軽高臣編

第14章 貴方の熱 《主人公目線》


身体に広がる甘い気怠さと、

心に落ちた、胸がキュッと締め付けられる様な余韻。





津軽さんは、わたしに腕枕をしたまま、すーすーと寝息を立てて眠っている。


津軽さんの顔を、初めて間近でゆっくり見る。


(美しく整った顔。警察庁の女の子が、みんな憧れるのも、当然の様に津軽さんは、美形だった)


閉じられた目を覆う長い睫毛の下には、くっきりと、まだ、クマが残っていた。


(津軽さん、どれくらいぐっすり寝てなかったんですか?)



津軽さんの目の下のクマに、そっと触れると、津軽さんの長い睫毛が震えた。

起こしたのかと不安になって、手を引っ込めると、津軽さんの腕にぎゅっと引き寄せられる。


「行くな...瑠璃子....」


津軽さんの声にハッとしたけども、津軽さんは眠っていた。



(津軽さん、たくさん心配掛けてごめんなさい。そして、何回も、命を助けてくれてありがとうございます)



(わたし、貴方の傍にずっといます.......津軽さん!だから、今日くらいぐっすり寝て下さい)











そして、わたしも、津軽さんの腕に囲われて、久しぶりにゆっくりと眠りの淵に落ちていった。



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