第4章 宮兄弟の愛し方
元也に朝の聖臣との事を言い、午後から侑君と治君が、お見舞いに来てくれた事を話した。
そして、今まさに起こった治君と侑君の話をした事で、いつも穏やかで優しい元也の顔が、どんどん曇っていく。
「沙耶…何やってんの?」
「えっ‼︎私?私悪くないのに~なんで怒るの」
「はぁ~怒るわ‼︎無防備にも程がある。
な〜に許しているんだよ」
恐い…元也が激怒だ。
「許すとかそんなのわからないよ!!」
「わかんないの?沙耶のニブ珍」
「ひどい!元也、意地悪~」
腕が痛くて上がらないから、頭でグリグリとしてやる。
「はぁ〜沙耶はさぁ…可愛いんだから、隙見せたらダメ。
男は、皆狼!そんな細腕で敵わないんだよ、それに…」
黙る元也に、顔を近づけると額をくっ付けられて目と目が合う。
「元也?」
「なに?」
「えっ!あの…」
遮るように、元也と唇が重なる。
「ほんとアイツら抜け駆けだ。
俺だって…沙耶の事、アイツらよりも大好きなのに」
えっ?えぇー‼︎まさかの告白とキス。
もう、どうしよう?アレ、なんか目が回る。
熱い、なんかおかしい!
「沙耶?沙耶!!」
元也が、叫んでいたけどもういっぱいいっぱいで、ダメだ。
真っ暗闇に包まれたこの感じは、ブラックアウトしたに違いない。
浮遊した体が、温かくて安心する。
これって、誰かにお姫様抱っこされている?
耳を澄ますとブツブツと聞こえてきた声の主は、知っている人の腕の中。
抱きしめられた瞬間、聖臣の匂いがしたからすぐわかった。
部活終わったのかな?
なんか落ち着いてきちゃうな。
考えるのは、後にしよう…そう後に!
今日一日で4人も告白を受けるなんて、人生で初だし心の整理?とかしないと感情がついていかない。
あの人達に何が合ったかなんて知らないけど、なんなのかな?
嬉しいけど、戸惑って…!もうダメだ。
やっぱり、考えたくない。
それにしても熱い。
心のどこかで、なんで自分なのかわからない。
もっと、他の女の子いるじゃない。
私よりも素敵な人が…。
『自分は、釣り合わない?』
耳元で囁く声。
『そうよね〜同じ目線では、もういられないものね』
みんなと同じ目線?…問いかけた言葉は、一瞬にして掻き消された。