第1章 プロローグ<共通設定>
それは突然現れた。
ユウ「…は?」
深夜の講堂のようなただっ広い部屋に、私は立っていた。
ユウ「えっ…意味分かんないんだけど…」
不気味な程にあたりに声が響く。
ボワッ。
ユウ「……」
目の前に突如現れる大きな鏡。
ユウ「……」
??『ああ…愛しい我が君。気高き麗しい悪の華』
ユウ「……」
そしていきなり始まる恥ずかしいポエム…。
ユウ「…記憶、思考、痛み、感触…全て問題なし、ね」
ってことはアレだ。
間違いなく、異世界モノだこれ。
目の前に鏡とか現れるとか、現実じゃありえないし。
??『…貴女こそが世界で一番美しい』
ユウ「…は?」
鏡から一瞬、“私の姿”が見えた。
まるで死んでいるかのように、棺に閉じ込められている。
??「――鏡よ鏡、教えておくれ。この世で一番………」
ユウ「…ちょ!!待って!!!なんで私の体がそこに…っ!!!!」
虚しく響き渡る自分の声と、鏡から揺らぐように消える私の姿。
ユウ「どんな夢よこれ…」
そしてやっぱり私の声に誰も反応はしない。