第10章 ※雷が結ぶ夜※

「此方もこんなに・・・。悪い娘だ・・・」

「そんなっ・・・、やぁっ・・・」

黒死牟の長い指がキリカの花弁に潜り込んでいく。キリカはびくりと身体を震わせ、溜め息のような甘い声を長々と漏らした。

「良い反応だ・・・。私が欲しくて堪らないのだな・・・」

花弁に差し込んだ指をより深く潜らせた。溢れだした蜜が黒死牟の指に絡み付き、更に奥へと誘う。

「これだけでは物足りぬか・・・」

「んっ・・、はぁっ・・・」

否定するキリカの語尾が跳ね上がった。根元まで差し込まれた中指に秘所をこねくり回されたのだ。強烈な快感にキリカが目を見開いた。

「んぁっ、ああんっ・・・」

一本から二本、胎内を蹂躙する指が増え、それぞれが激しく動き回る。ぐちゅぐちゅと濡れた音が絶え間無く響いた。

「あっ、はぁんっ、ああっ・・・」

哭き所を狙った愛撫にキリカの欲が勢いよく弾けた。大量の蜜を迸らせながら黒死牟の指をぎちぎちと締め上げた。

「達したか・・・。おまえは本当に敏感だな・・・。なぶり甲斐があるというもの・・・」

「・・・っ」

達したばかりのキリカは愉悦に身体を震わせながら、力なく黒死牟を見上げた。

対する黒死牟の表情はひどく冷静だった。キリカを傍観するように静かに見下ろしている。着衣も少しも乱れていない。

独りで痴態を繰り広げていたようで、俄かに恥ずかしさが込み上げる。黒死牟の冴え冴えとした眼差しから逃れたくて、キリカは快楽に痺れ続ける身体を捩った。

「今度は・・・、此方から責めて欲しいのか・・・。可愛いおまえのおねだりとあっては・・・、無視するわけにはゆかぬな・・・」

「あっ、違いっ・・・」

腕を掴まれ、うつ伏せにさせられた。腰を高く上げさせられ、秘所の全てを晒すような体勢をとらされた。蜜が奥から滴ってくるのを感じ、キリカは恥辱に身を震わせた。

「・・・っ、こんな格好、嫌ですっ・・・」

「嫌そうには・・・、とても見えぬが・・・」

黒死牟は悪戯っぽく六つ眼を細めた。