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貴方なんて、大っ嫌い【リヴァイ】

第7章 街へ





えぇ…

なんで私今兵長と並んで馬を歩かせてるの。


「街行く理由知らずに着いてってるんですけど」


まあ、ちょうど私の好きな紅茶切らしてるから
買いたいなあって思ってたところだけどさ。

そんな私を兵長はちらりと見る。


「荷物持ちだ」

「…酷すぎる」

「それも班員の仕事だろ」

「どうせ掃除用具しか買わないんですよね?」

「…重要だろうが」


兵長ってほんと見た目からして意外。

こんな潔癖なんてね。


グンタも感情が読めなかったけど、
兵長は群を抜いて表情がない。

分からない。


はぁ、とため息を着くと、前方にイノシシを見つけた。


「…珍しい、成長してますね」

「オイ、ここは狩猟禁止だからな」

「……兵長、どうして私がコイツを今晩のおかずにしようかななんて思ってたことわかったんですか」

「顔でわかる」


え、そんな顔してた?

っていうか、イノシシを今晩のオカズにしようかな〜って顔ってどんな顔??


「バレないようにしましょうよ」

「バカか、憲兵にバレたらややこしいだろ」

「…えぇ〜」


久しぶりに肉を食べれると思ったのに。

明らかにしゅんとした私。


そんな私に


「食い意地張りすぎだ。
お前の体までイノシシみてぇになるぞ」


なんて兵長が言う。

兵長が冗談言うなんてびっくりしすぎて
思わず吹き出してしまった。


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