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貴方なんて、大っ嫌い【リヴァイ】

第6章 仲間入り






「血濡れの天使さんよォ、失格だったんだってな」


翌日の朝、大広間のテーブルに着くと
オルオが私を指さし、ケタケタと私を笑う。


「……あんただって木に衝突してたでしょうよ」

「俺ァ失格じゃねーからな。お前よりか上だ」

「……」


朝からイライラするオルオを睨んでいると
そんな私たちを見ていたグンタとエルドが
私たちの隣に座った。



「サリーは兵長に捕まってたからな」

「……」


グンタが言う。


「オルオも知ってるだろ?
兵長の人並外れた身体能力を」


「…ま、まあそうだが」

「逆にサリーじゃなかったら振り切れてなかったろうな」


グンタの発言をエルドが静かに聞いている。

堅実そうなエルドは何を考えてるか
あまり分からない。

でもこの一言で、仲間思いなのかなと思った。


「そういや、」


グンタはパンを頬張り、話し出す。


「4人だけで喋ったのは初めてだな。
兵長はまだ寝てるのか?」

「そんなことないと思うけど…」


あんな細そうな奴が寝坊はなさそうだ。


「誰かこの班が収集された理由知ってるか?」


今まで黙っていたエルドがやっと口を開く。

やっぱり、誰も知らないんだ。

この班が収集された理由。

私も、きちんとは説明されなかったけど
集められた私たちにも隠す必要があるんだろう。


「いや、知らねーな」

「俺も知らない」


オルオやグンタは首を横に振る。


「…サリーは?」


わたしは…


「……私も、知らないね」


言うほどのものでもないしな。


エルドがそうか…と呟くと
広間のドアが開く。


「集まってるか」


制服姿の兵長が立っていた。



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