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あの人を支えたい、ただそれだけ…

第3章 俺たちだって癒されたい!



江口side

イベント直前

吐き気に襲われた


大丈夫だと思っていたのに…どうして今……。


トイレで出すものを出すと少し落ち着いた。


戻ろう



江「あ……」


少し不機嫌そうな壮馬がトイレの前にいた


斉「どうして言ってくれなかったんですか?」
江「何を?」
斉「体調…悪いんでしょ?」
江「気づいてたのかよ」
斉「そりゃあ、あれだけ顔色が悪かったら誰でも気づきますよ
まぁ、宏ちゃんは気づいてなさそうですけど笑」
江「あいつは気づかなくていいよ」


宏太朗は気づかなくていい。
絶対心配して出させてくれない…そんな気がする。


斉「出るんですか?」
江「そりゃあみんな待ってるから出るよ」
斉「そうですか、でも無理そうだったら言ってください
適当に誤魔化しますから…。笑」

そう言って壮馬は笑っていた。
作り笑い、下手になったな。


ここまで体調が悪くなったのっていつぶりだろう。


TrignalのMV撮影の時よりも悪いと思う。

あの時はまだ普通に歩けてた
でも今は支えがないとフラフラする。


本番、大丈夫かな…?




本番はアドレナリンが出ているからなのかある程度は問題なくこなせた。
少しぼーっとしていても壮馬がフォローしたりしてくれた。


けど


斉「ちょっと拓也さん!?」


終わった瞬間意識が飛んだ


『えっ!?大丈夫ですか!?』
斉「舞台袖にはけた瞬間に倒れちゃって…」
西「多分熱があると思う」



気づいたら楽屋にいた。


西「大丈夫ですか?」
江「うん……。」
斉「無理そうだったら言ってくださいって言ったじゃないですか…!」
江「ごめん……」
斉「どうして……。」

コンコン
『失礼します。お水と解熱剤買ってきました。』

『2部は出れそうですか?』
江「出る……絶対、出ます。」

『本番まで少しでも寝ていて下さい。
佐々木さんに少し相談してきます。』


西「本当に出るんですか?」
江「うん」

斉「とりあえず薬飲んでください。」
江「うん」ゴクゴクッ


2部開演まであと3時間


少し寝よう


2時間ほど寝ると少し落ち着いた。



『大丈夫ですか?』
江「うん、結構良くなった…!薬ありがとう!」
『良かった……。
昨日気づけなくて…ごめんなさい……。』


彼女はそう言うと僕の前で泣き出した。
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