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捻れた世界で誰と踊る?【ツイステ】

第15章 空腹スカベンジャー!【Ruggie】



「この人たちはどうしてゴミ山に登るんです?」
「食料を探すためッスね」


ゾッとした。
ゴミの中に手を突っ込んでいるのは、そういうことか。
この中にある食料といえば、捨てられた食べ物だ。つまり腐っていてもおかしくない。誰かの食べ残しかも知れない。

「ハイエナってのは"スカベンジャー(腐食動物)"ッスから。腐った食い物は不味いしオレ嫌いなんスけど、食うッスよ。生きる為ならね」
「へぇ…」

つくづく自分の生きてきた世界とは違うのだな、と思う。
浅はかながら。

「あとはこっから金属とか見つけたりするッスねぇ。そんで、街へ出て売るッス。」
「子どもも、お金を稼ぎに行くんですか」
「当たり前っしょ。けどほら、オレは"手癖がイイ"ッスから。通行人から盗ったものを売る方が多かったかなー。」

フェアリー・ガラではラギーのスリの能力に大いに助けられた。
その時はラギー先輩は凄いな、くらいにしか思わなかったが考えてみればその能力は彼が生きていく為に身につけた能力であったのだ。

「はじめは物乞いとかしてたんスけど。こっちの方が効率がいいんスよねぇ。やったらドンドン上達していったッス」

ラギーは自慢げに笑う。
もし、元の世界の自分の国でやったならすぐに捕まるし、犯罪だ。
けれど世界の裏側ではそれが生きる手段だったりする。
世界は、監督生にとって知らないことだらけ。


「あと何だっけ、そうそう飯の話ッスよね。…例えばッスけど、監督生くん」
「はい」


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