第3章 約束
リヴァイはリアを横抱きにしたまま馬小屋前に来ていた。
「馬に乗るんですか?」
リヴァイの肩にしがみついたままリアがリヴァイの顔を見る。
「馬に乗らねぇとこのままはキツイだろ。」
「私馬は初めてです!」
リアはリヴァイの頭をペチペチと叩いてはしゃいでいる。
「馬を出す間降ろすぞ。」
リヴァイはそう言ってリアを木陰に座らせると、自分の馬のそばまで行って馬を撫でる。
「馬って…よく人を見てますよね。この子すごく嬉しそう。」
馬はリヴァイに撫でられ、目をつむり、小さく鳴いている。
「コイツがいないと俺は壁外で何度も死んでいた。コイツは恩人であり信頼できる仲間だからな。」
「私にも…仲間が、信頼できる友ができるでしょうか。」
リヴァイは手を止めてリアを見る。
「私は…孤独に慣れすぎてしまいました。ここでは団長達が優しくしてくれてますが、部屋から出られないので他の交友関係はありません。仲良くなったっていつかは忘れてしまうのに相手を傷つけてしまいますしね。」
リアの自虐的な笑みに、リヴァイはリアの前にしゃがみ、俯いた頭を撫でる。
「んなもんこれから作りゃいいだろ。出来なかったら…あれだ。俺がなってやる。記憶だってこれから作っていきゃいいだろ。俺がてめえの記憶をいっぱいにしてやるよ。」
リアの目頭に雫が溜まっていく。
行くぞ。
リヴァイはそう言って再びリアを抱きかかえ、馬に乗せた。
リヴァイの後ろにリアが横に足を出して座り、リヴァイの腰に手をまわす。
馬はゆっくりと歩き出した。