第6章 距離
人気のない場所に移動した3人
咲弥「それで話って…?」
岩泉「そっちでは上手くやってんのか?」
咲弥「う、うん…」
岩泉「なんで今日は来た?マネージャーなら休めんだろ?」
咲弥「何もないのに休むなんて…」
岩泉「お前知ってんだろ?及川がこの学校なの…ファンのヤツらだって…」
咲弥「私情で休むなんて…出来ないよ…」
岩泉「はぁ…まぁお前はそうゆうヤツだよな…」
咲弥「岩ちゃん…?」
菅原「ちょっとごめん」
岩泉「?」
菅原「ここへ来る前にちょっとだけ影山に聞いたんだけど…咲弥は一体…」
岩泉「やっぱり何も話してなかったんだな…」
咲弥「だって…」
岩泉「どうせ心配かけたくなくて…だろ?」
咲弥「……」
岩泉「こいつ中学ん時及川と付き合ってたんだよ」
咲弥「ちょっと、岩ちゃん!やめて?」
岩泉「こいつらの事信じてんだろ?!じゃぁ知っとくべきだろ!」
咲弥「……」
菅原「それで?」
岩泉「入学してすぐくらいから付き合い始めて1年の夏くらいからアイツの人気が出始めてチヤホヤされるようになった。それくらいからだ…ちょいちょい嫌がらせが始まったのは…」
菅原「嫌がらせって…」
岩泉「オレも全部把握してる訳じゃねーけど真夏にも関わらず長袖長ズボンのジャージや肌が見えねーようにした制服の着方…1回冗談で袖を捲った時に見えた真新しいアザ…」
咲弥「っ!」
菅原「おい、おい…それって…」
岩泉「体育の授業もあったのに練習にジャージと体操服忘れたと言って制服で来たり…雨降ったり服濡れたりしてねーのに髪の毛だけビシャビシャになってたり…」
菅原「それってもうイタズラじゃねーべや!お前らそんだけ分かってて何もしなかったのかよ!」