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《イケメン戦国》時を越えて

第17章 時を越えて〜分岐〜信長ver.前編 ※R18あり


そして
「光秀」
舞の横に並んで光秀の向かいに座った信長が、

「順番を違えて先に子ができてしまったが、舞と夫婦となることを許可して欲しい。」
平身低頭し、そう言った。

「「「「「ーーーっ!」」」」」

これには周りも光秀も舞も驚愕する。
「信長様!」
光秀が慌てて止めるが

「俺は今、織田信長という名の一人の男として、舞の父に許しを請うている。」

そう信長が言うので
「…分かりました。娘を…頼みます。」
光秀も平伏して、言葉を返した。
そんな二人を見ていた舞が、自分も同じように頭を下げると
「必ず幸せになります。」
と光秀に向かって泣きながら言った。

天下の織田信長が、家臣に頭を下げるなど絶対に有り得ないこと。舞を愛する一人の男としてのけじめのために、信長はそれをやってのけた。そんな信長に武将たちは皆、心を打たれた。それだけ信長にとって舞という存在が特別でかけがえのないものなのだと、痛感させられた。

政宗「完敗だな。」
家康「ですね。」
政宗「今日は飲むか!」
家康「政宗さん、あんた飲めないでしょ!」
政宗「気分だ。気分!つまみでも作って来るか!」
そう言って政宗は厨へと向かう。
家康「秀吉さん、祝いの宴ってことでいいですか?…秀吉さん?」
秀吉「ううっ、信長様…やっぱり素晴らしいお方だ。」
家康「…あんたが泣いてどうするんですか。」
三成「秀吉様は感動屋さんなのですね。」
家康「お前は黙ってろ。」

義元「舞が幸せそうで良かったね。」
謙信「ふんっ」
信玄「しかし、信長が光秀に頭を下げるとはなあ。」
義元「『愛』だね。」
幸村「バカ元、お前、こっ恥ずかしいこと言うな!」
義元「幸村は子どもだなあ。」
幸村「うるさい!」
佐助「俺の中の『武将ランキング』が大変動中だ。」
幸村「らんきんぐ?」
佐助「ごめん。幸村のランクがひとつ下がって、信長公がジャンプアップだ。」
幸村「よくわかんねえけど、なんか気分わりーな。」
佐助「友達ランクは1番だ。」
幸村「…おー。」

そんな武将たちをよそに、舞と光秀と信長の三人は
光秀「祝言までは俺の邸に住まわせます。」
信長「では、明日にでも祝言を上げる。」
舞「明日って…」
光秀「舞、お前はどうしたい?」
信長「どうしたいのだ?」
舞「…そんなこと聞かれても困ります!」

舞がどこに住うかで揉めていた。
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