第7章 嫉妬(銀時裏夢)
遼の体がびくりと震え、今にも消えてしまいそうな声で「やめて」と訴える。
「本当なら、遼と夫婦になっていたのは俺だったのに」
銀時と遼が交際していたのは、茂々公が存命の頃で、それ以降の争乱によって二人は自然消滅的に別れていた。
江戸が復興して、銀時が生活も精神的にも落ち着いた頃に、土方と遼の見合い話が進み、あれよという間に二人が夫婦になっていた。
「お前に男を教えたのは、どうすれば気持ちよくなれるか教えたのは俺だった。あの時のお前はまだ苦しそうで、辛そうだったけど、確かに女になったよな」
強めに秘裂をなぞられて、遼は背筋がぞくりと震える。
恐怖と怒りが体中で荒れ狂い、気が触れそうだった。
喉がカラカラに渇いて、声が出ない。
「っ、は」
「遼はここが、いいんだよな」
花芽をぐりっと押され、遼の腰がピクリと動いた。
それに気を良くした銀時は、下着をずらして直接そこに触る。
「やめてっ」
「やめない。あの時はさ、こうやってスリスリ触ってるだけで濡れるようになってたよな。で、指を入れて中を弄ってやると、お前は可愛い声で俺を呼ぶんだ」
「だめ、お願い」
どんな言葉も、銀時には届かない。
まるで違う場所に居るかのようだ。
「今日はあんまり濡れないな。緊張してるのか?」
「違う、私はもう……んっ」
「んっ、は、ちゅっ」
口吻られ、舌を差し入れられる。
口内を犯す舌の熱さに、遼はまた涙が溢れてきた。
銀時に置いて行かれて落ち込んでいたあの日の自分が、どこからか見ているような気がする。
応えてしまえばいいと、背中を押しているのだろう。
あの日、あの時、確かに遼は銀時を愛していた。
遼の口の端から、二人の唾液が溢れて落ちる。
銀時は唇を離すと、遼を抱き上げて机の上に座らせた。
「銀ちゃん……?」
「今度はコッチでしてやるよ」
そう言って舌を出して見せた銀時に、遼は蒼白になる。
記憶の底から、ガンガンと警鐘が鳴った。
銀時に舐められて、何度も気をやった自分を思い出す。
あの舌で舐められ、あの唇で吸われると、快楽に身を任せてしまうのだ。
「お願い。もう、やめて」
懇願も虚しく、下着を脱がされて足を開かれる。