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【鬼滅の刃/煉獄】冬来たりなば春遠からじ

第19章  その後のはなし



咲も杏寿郎を抱きしめ返した。

だが咲の片腕では杏寿郎の大きな体は抱えきれず、どんなに腕を伸ばしてみても、まるでしがみついているようにしかならない。

(もっと、こう、杏寿郎さんがしてくれるみたいに、包み込むように抱きしめられたらいいのに)

そんなことを考えながらいつの間にかモゾモゾと動いてしまっていた咲は、ふいに何か硬いものが腹に当たるのを感じた。

パッと視線を落として、それから硬直した。

杏寿郎の股間が、浴衣を大きく突き上げ盛り上がっていたからだ。

「えっ…!?…あっ!」

咲が赤面するのを見て、杏寿郎も赤面しながら苦笑した。

「……俺も男だ!愛する人と触れ合っていたら、自然とこうなる!」

「で、でも……今までこんなことは……。それにさっきの温泉でも何とも……」

「全集中の呼吸で抑えていたからな!呼吸を極めると色々なことができるようになるのだ!」

「えぇっ!!そ、そんなことまで剣士さんはできるのですか…」

咲はもう、恥ずかしいやら、単純にびっくりするやらでポッポと顔を赤くすることしかできないのだった。

「咲…」

つい、と顎に手を添えられて上を向けられる。

杏寿郎の凛々しい顔が迫ってきて、ちゅ、と唇に熱いものが軽く触れた。

「咲、俺の妻になってくれてありがとう。これからも君を、一生大切にする」

「わ、私も…っ、一生杏寿郎さんをお支えします!……っ!」

すぐに、さらに深い口付けが降ってきて、咲はもう何も言えないまま、ただ必死で杏寿郎の体にしがみついていたのだった。

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