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 醒めない夢を 【短編集】【R18あり】

第7章 誰のせい?② ジェイド・リーチ


「あはは…そう思ってくれているのはジェイド先輩くらいですよ」

「でしたら、そんな彼のことを忘れに行きましょう?辛いことなんて貴女には似合いません」

悪魔の囁きのようにジェイド先輩の言葉は頭を巡っていく。

「貴女が嫌でなければ、この手を握って下さいませんか?」

春なのに黒い手袋を付けた右手を出される。
はたから見たら優しい紳士のような微笑みは、私から見れば悪魔のような人を惑わす微笑みだった。

ー…ぜんぶ、あなたが悪いんだから…

私はジェイド先輩の手を握り返した。
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