第17章 淫らな拷問 レオナ・キングスカラー
私がさっきまで殺そうとしていた男であった。
殺し屋が本業である私は反王国組織から依頼を受け、夕焼けの草原の第2王子のレオナ・キングスカラーを暗殺するように言われた。
しかし、味方の裏切りでしくじった私はこうして王家の者に後頭部を殴られ、気を失ったところで捕まったという訳であろう。
「とんだおマヌケ殺し屋だな、笑えてくるぜ」
レオナは私の顎を荒々しく持ち上げ、目を合わす。
美しい草原の中に獰猛さを滲ませていた。
「第2王子直々に尋問してやるんだ、洗いざらい吐いてもらおうか」
尋問。
その言葉を聞いて私は奥歯に仕込んである自害用の毒のカプセルを噛もうとする。
「んぐっ?!」