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 醒めない夢を 【短編集】【R18あり】

第16章 囚人のワガママ レオナ・キングスカラー



さっきまで起こしていた上半身をくの字に折り曲げ、どこか苦しそうだ。
私は急いで鍵をあけ、牢屋の中に入り、キングスカラーに走りよる。

「どうした、遅効性の毒か何かが回ったのか…んんっ?!」

一瞬ニヤリと笑ったキングスカラーから逃げることも出来ずに、私は腰を掴まれ、後頭部を抑えられると唇を奪われた。

「ん、む…ふ、んんっ…ん〜っ!ん?!」

キングスカラーの胸を押し戻そうとしたら、手首にいつの間にか常備していた手錠を後ろ手にはめられていた。
カチャカチャと手錠の鎖が擦れる音と唾液が混じり合う音が耳を刺激する。
しばらくして唇が離れると、囚人が寝ている固いベッドの上に投げ出された。

「ははっ、こんなもんで油断して開けてちゃ敏腕看守も名折れだな?」

うつ伏せになって身動きが取れない私を仰向けにして上から覆いかぶさってくる。
餌みたいだ、じゃない。
こいつにとって私は初めから餌だったのだ。

「そのキツい口調もわざとだろ?必死に男になろうとしてる」

「きゃっ?!服が…」
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